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見てきました。よかったわー。特に木村伊兵衛ポートレートと歌舞伎の写真が。歌舞伎の躍動感すごい。なんだろう。表情をとらえるのがうまいんだろうか。アンリ・カルティエはもちろんよかったですけどね!僕はついつい構図を気にするたちなのでアンリ・カルティエのほうがいいなーと思う作品が多かったけれど、なんつうかあの躍動感は。あれはすごい。あぁいうの撮れない。

そのあとに新進作家の方の展示も見に行ったんだけれども、僕がいいなと思うのはやっぱり構図がきっちりとしているものの方で、あぁ僕はこちらのタイプなのだなと思ったりなどした。見ているものの違いなのか、人によるのか。構図をきっちり取る人の方が多いのはアンリ・カルティエの影響が今にまで及んでいるからなのか。それともカメラオタクの所業か。



足が痛かったのでゆっくりと歩きながら一枚一枚じっくりと見た。体のどこかが悪い時は、動くことに精いっぱいで周りの景色を見ている余裕がなくなるけれど、動く必要があまりない場所では逆にいつも以上にゆっくりと物事を見つめることができる。
写真というものが面白いのは、ファインダーをのぞいている写真家と、その作品を見る鑑賞者の視線が全く同じというところにある。誰かの見ている景色と全く同じものを見る。という経験。他のどんな芸術においても、その経験をすることは不可能だ。そこに解釈が加わり、思考で色付けがされる、ということが写真にはできない。偶然性と必然性。カメラは目であり、目はカメラである。