否応なく過去になっていく景色
手の中をすり抜けて記憶になっていく時間
勇気を出して呼び方を変えてみるけれど、心はまだ後ろを振り返っている
前に進まなきゃ前に ってわかってはいるけれど


いつだって掌はそのあたたかさを探している
僕はあてどなく彷徨い、広い海を泳いでいる
心の中が藍に染まり、水に溶けてなくなるまで
体の力を抜いてたゆう水面とともに藻屑となって消えていく


このもどかしさを泳ぎ切った先に君がいるなら深海に光は射すのだろうか