働くこととか

http://anond.hatelabo.jp/20100328123423
このあたりを読んでちょろちょろと。
友達に、彼氏は結婚したがっているが、その彼氏の職業が転勤が多いために結婚をためらっているという人がいる。その彼と結婚する以上は彼女は結婚と同時に職を辞さねばならない。あの二人は就職活動中に出会って付き合い始めているから、お互いにどういう職についてこれからどうするかについてはよくはなしあっているのだろうけれども、彼女自身はやっと仕事が面白くなってきたしやめたくないといつも言っている。まだ三年目だけど後輩がつくようになってきて面白くなってきたんだそうだ。その気持ちはよく分かるし、かといって別れるかといわれると踏ん切りがつかないのもよく分かる。
22で就職したとして、その時点で付き合っている彼との結婚を考えていれば、就職の時点で自分の働くスタンスは決まってくる。決まってしまう。今のところまだ、女性が家事・育児を主に担当するという考えが根強くて自分自身もそうしたいと思っているのなら、相手に相談することなくそういうスタンスを決めてしまう。22で就職して3年たって25。ちょうど結婚ラッシュが始まるころだ。5年たって27。年の近いカップルなら相手も結婚を考え始めることだし、30を目前にして一回目の結婚ラッシュのしっぽと二回目の結婚ラッシュの頭がかぶるころだ。その間に付き合っている相手が変わっていればスタンスが変わることはあるだろうけれども、変わらない場合(そしてほとんどの場合は変わらないんじゃないかと思う)、最初から決めていたスタンスを貫き、二人の間では摩擦が起きず、そのかわり意思疎通やビジョンの共有、プライベートの共有が十分にできていない職場とは摩擦が起きる。
そういう僕だって転勤なし関東勤務の休日は休みの会社を選んでいるのだ。相手がいようといなかろうと出たところ勝負するには将来が不確定すぎて対応できないことが多すぎるし、対応できなかった場合は自分が辞めなければならないだろうという漠然とした予感もある。その中でどうやって仕事をしていくか、そのモチベーションを保っていくかは、割と難しいし、仕事一辺倒の男性にはあまり理解してもらえない。というか彼らにはやめるという選択肢がそもそもないので想像できないのだろう。そこにある煩雑な事情を「まぁうまいことやっといて」の一言で自分の問題から切り捨てることができるから仕事一辺倒で生きていくことができるのだ。今の上司を見ていてそういうことを思う。

幸いなことに僕は学歴のせいか、結婚しても子どもを産んでも働き続けるだろうというレッテルをはられがちなので、最初からそういう扱いを受ける。自分自身も何事もなければそういう方向だろうなと思っているので、不都合はない。それでも少しせかされているなと思う部分はある。早く成長してそれなりに使えるようになれ、途中で休んだりするその前に一人前になれとばかりにどんどん仕事が降ってくる。それはぼくが女だから、女である以上休職をする可能性があるから、それもようやく一人前になったころにそうなる可能性があるから(四年後には僕も30だ)、いったん休むことがあるとその後も男性と同じようにとはいかなくなるかもしれないから、ということなのやもしれないと僕は訝っている。実際のところは単に人手が足りないだけかもしれないけれど。

どうやって働いていけばいいのだろう、どうやって線引きをしていけばいいのだろう、どうやって諦め、限界を設定していけばいいのだろう。その状況は個とその個のパートナーと職場との関係と社会の雰囲気とその他もろもろで決まる複雑かつ多種多様なものなだけに、どうすればよいかは皆目分からない。