僕自身がこれはバイトのやることじゃないよなーと思いながらバイトをやっていた経験が長いので思うのだが、雇用者自身が最善策を考え実行するのは本人が好きにすればいいと思うんだよな。そんで結果なり、ある程度認められることだったりもしくは報酬だったりを期待するのも当然。そこで自分の思っているものと現実のギャップがあまりに大きすぎる時にあれ?と思うことは大事だし、そこで不払い労働やら労働力の搾取について考える機会ができるのは悪いことではない。あるいは自分自身のスキル向上や表現力について再考するのもよい。と思う。あくまでも自発的に。
バイトでたとえそれなりに給料をもらっていたとしても、その社会的立場はものすごく弱い。後ろから支えるものは何もない。そういう状況で、自分自身を切り崩して、労働力を差しだすということはとても危険だ。それ相応のものが帰ってこない限り自分自身に借金をし続けることになるから一度足を踏み外すとあっという間に崩れるし、戻すことも難しい。
ただし被雇用者が自分でやっているうちはそれも勉強だといういい方もできるし、いい経験になったということもできる。別に止めるいわれもよっぽどのことがないかぎりないし、どちらかというと何も言わずにそうやっていてくれる方が経営者としてはありがたいだろう。だからこそ雇用者は被雇用者にそれを求めてはいけない。求めるというのは明確に搾取をするぞという意思表明であり、雇用者はその求めを断れない。特にアルバイトである以上は断れない。即座に解雇を言い渡される可能性もあるからだ。そういう立場だから責任がない。そういう立場だから権限がない。もし責任を持たせたいなら、それ相応の対価を支払うことをはっきりと明示したうえで、必要な労働力について話をし、それに応えるか否かを被雇用者自身に決めさせるべきなんだよなぁ。本当は。
まぁつうのはどこまでも理想論なんだけども。運用していくに当たってはそうも言ってられないってことはわかってるから僕も長いことバイトなんですけど…と言いながらなにかしらしてきたわけだ。社会人になってからの方がよっぽどおわされる責任が少ないことに笑ってしまうわけだ。


被雇用者あるいは未経験者、経験不足の人を教育するって話はよく出てくるけど、経営者とか管理者はどこで教育されるんだろうかと思ったりする。ものすごく割合的に少ないと思うんだよな。まぁある程度自分で考えることができる人じゃないと管理者にならないからだとは思うけれども、最低限不払い労働については知っておくべきなんじゃなかろうか。