新しいカメラやレンズを買うときに僕がしていること

新しいカメラやレンズを買おうかなと考えている時のワクワクはたまらないものがありますが、同じくらい不安もあるものです。ちゃんと映るのかな、持ち歩くのがめんどくさくなって結局使わないままにならないかな、メーカーサイトにあるような作例みたいにとれるのかな、使い方わかるかな、壊れたらどうしよう、などなど…。まぁそれも楽しみの一貫ではあるんだけれどもあれこれ見て、あーでもないこーでもない結局どーなのよ、となるもの。特にはじめのうちはカメラもレンズも知識がないので調べるにしたって時間がかかるんだからもう大変。しかし知識ができてもやっぱり新しいものを買うときは大変です。特に値段が上がるとハードルがあがって失敗したくないという気持ちになる。求める水準も高くなるしね。


そんな僕ですが、新しいカメラを(衝動買い以外で)買うときにはこれから書く五つのことを必ずします。ほんとだよ。ほんとにするよ。それでも後悔するときはあるのだが…*1

1. PhotoYodobashiなどのレビューサイトを見てイメージをふくらませる

僕が特にお世話になっているのはPhoto Yodobashi。ここでフジのXシリーズとNikonの一眼レフ上級機・中級機を担当してるKって人の写真が好きで、今のところだいたい失敗はないかなと思っている。
http://photo.yodobashi.com/
なおこのひとはフィルムがメインらしく、これとかすごくいい:http://photo.yodobashi.com/live/trotting/02/index.html

ここで大事なのは、何度も何度も写真を見て欠点をあげつらっていくこと。それでもなおいいと思うものがあれば、だいたい買いです。一見して結構好みかな、くらいで買うと失敗したなーとなり、レンズ沼にハマる原因になります。あとこういう作例では一番気に入らない写真が自分が撮れる最高水準だとおもっていたほうがよいでしょう。


ま、でも買う前から撮りたいイメージをふくらませておくと、使い始めの慣れてない時期に一つの指標があるので心が折れにくいかもしれない。やっぱり初めて使うレンズ(ボディはそうでもないかな)って上手く撮れないんですよね。


オールドレンズの場合はレビューサイトみたいなのはないので、次に書く2で代用します。

2. 機種名やレンズ名などで画像検索をかける(日本語だけでなく英語仏語スペ語イタリア語ロシア語あたりも)

どこの国でも淡々と写真をうpってる人がいるのでそれを見てイメージを膨らませる。いいと思うものも、あれ…とおもうものもあり、現実が見えます。あと日本語はわりとカメラ情報は多いほうだけども作例は少ないことが多いので、やはりぐーぐるさんの設定を英語にして検索をかけるべき。Flickr、500pxあたりで引っかかったのはあまり参考にせず、ブログなどをみるといいと思う。あんまり構図とか良くないのを積極的に見て、自分が使ったらこうなるかもという現実を見ておくとよいでしょう。記事は読む必要はありません。大事なのは作例です。
オールドレンズなどは大量に作例があり、しかも作例がみんなうまかったりするのでむずかしいですが…


もう一個大事なのはロシア製の模倣品がでていないか探すということです。ソ連時代のロシアのレンズは西側の模倣品を国内でつくっていたので、大量に出回っているから安いけれども実はすごくいいというものが少なくないし、未だに新品で出てきたりする。また模倣品が作られるようなレンズはやっぱりいいものなので、どういうものかを知っておくのは後学のためにもいいと思います。

3. 実機を触りに行く

実際のところ個人的にはこれが一番大事だと思うな。ボディなら大きさや使いやすさ、メニュー、ホールド感、ファインダを覗いた時の感触などいろいろあるし、いろいろ足りないところもあるけどどうしてもこれを手元に置きたい!と強く思ったものだけを買ったほうが絶対にいい。何にでも思っちゃう人だとあれだけども、断捨離のあれとおなじですね。ときめくものだけをそばに置けという。
気に入ったものなら多少使いにくくても持ち歩くので、必然的に使うことが増えます。最初はしっくり来なくても二年、三年と使えばだいたい阿吽の呼吸みたいのができてくるので、比較的自分の好きな画が作れるようになるんじゃないかなー。一目惚れして買うってのも値段によってはありですけどね。特に古いカメラなんかは。

レンズはできれば持っているボディでしばらく使ってみることをおすすめします。できない場合もあるかもしれないが、レンズを買うときには少なくともボディは持参しましょう。おれはよく中判とか大判をバッグからとりだしておっさんに笑われますが、オールドレンズ等の場合は特に取り付けられないとか取り付けたらうまく動かない(お店の人もわかんない場合がある)とかいうことが少なくないので、必ず試し撮りをした方がいいです。
他はピント合わせやすいか(AFもそうだし、マニュアルは回し心地なんかもある)とかも見るべきです。


実機を触りに行ったらその場で買うのではなく、少なくとも一時間か二時間、場所を変えて気分転換をすべき。品薄でない場合はパンフレットを貰ってじっくり読みながらイメージをふくらませます。いつどの場面で使うか、使い方、撮るもの、できあがり、家での保管場所、現在所有しているものとバッティングしないか…などなど。中古品の場合はすごく迷ったら取り置きをしといてもらうといいと思います。だいたい店の人も慣れてると思うので快く二時間はまちますよとか言ってくれると思いますが。

4. e-bayの値段を見る

新品の場合はそれほど参考にならないが、中古の場合は絶対に見るべき。だいたいよいものは高いです。あとe-bayを見て相場感をつかむのも大事。日本の中古カメラの相場観は微妙にあてにならないし、特にヤフオクは失敗する可能性が高すぎるので参考にしてはいけません。
ただ値段が高いからといって自分に合うとは限らないので、そこら辺はいいと思う写真の被写体が何か、それを自分は撮るのか否かをよく考えるといいと思います。焦点距離がめったに使わないものとかはやっぱり使わないので、どんなにいいなと思っても買わないほうがいい。まぁ初心者で全然レンズがないよとかなら買ってもいいと思いますが。

5. 狙いの機種・レンズを中心に浅く広く価格ドットコムやアマゾンのレビューを読み込む

まず出たばっかりの新機種は買うべきではありません。カメラにかぎらずなんでもそうだけど、不具合がすでに報告されていて修正された後のものを買ったほうがよいです。
不具合が修正される時期になるとレビューなども多少落ち着いてくるのでそこそこ参考になると思います。もちろん全然参考にならないのもあって、たとえばこういうレビューは参考にしてはいけません。

  • 5DMark3とD4のサブ機としてD610を購入しました <-カメラオタクのレビューです。参考になりません。ただし仕事用と言っている場合は別…かも?
  • D800Eから買い替えでD810を購入しました <- 新機種に飛びつくカメラオタクのレビューです。参考になりません
  • 何かとキャノンとニコンの比較をする <- カメラオタクのレビューです。参考になりません
  • 作例がひどい <- あまり参考になりませんがホールド感とか重量とかあたりは参考になるかも
  • なんか数字がたくさん出てくる <- スペック表見ればわかるようなことを書いてる人はスペックオタクです。参考になりません。
  • 高画素なのでブレが気になります <- 高画素だからブレるわけではありません。高画素でなくてもぶれてるけど気にならないだけです。というか自分のブレないシャッタースピードを把握していないレビューアなので少なくともブレに関しては参考になりませんし、ほかの部分でも他所で聞いた話を鵜呑みにしている可能性が少なくないので注意が必要です
  • 使うのが楽しみです <- 他の商品にもいえますが、使う前に書くな
  • とにかくけなしている <- 文句つけたいだけの人なのであまり参考になりません。だったら買うな。しかし参考になりそうなレビューと同じことが書いてある場合は誰もが機になる欠点なので注意したほうが良いと思います。その後のアップデートなどで修正される可能性もあります。
  • 発売後数日でついたレビュー -> 使い込んでいるわけがないので参考になりません。やはり半年から一年経ってからついたレビューのほうが参考になります
  • わからない用語が使われている <- 知識がついてくると当たり前のことかもしれないですが、わからないうちは参考にしなくていいと思います。そもそも気にならないので
  • 一日持ち歩いて、600枚ほどrawで撮影できました <- これくらいならまあ参考にならないことはないが、自分の撮影スタイルと著しく異なる場合は参考にしなくて良いです。たいてい無茶な使い方をしています
  • レンズについて「カリカリすぎる」 <- カリカリが何かわからない場合は気にしなくてよいです。分かる場合も作例を見て違うと思ったら無視してよいです
  • レンズについて「ねむい」「甘い」 <- たいてい無視してOKです
  • OUTUSを購入してからは… <- レンズ沼の住人で感覚が麻痺しています。参考になりません


よくわかんないことが書いてある時は読み飛ばしてもなんら問題はありません。どうせ大したことは言ってないし誰かの受け売りです。レビューを気にし過ぎるよりは、自分が持って楽しい物、所有したいものを買いましょう。
さぁみなさんもよく吟味して楽しいカメラライフを!

*1:つーてもオールドレンズの場合それほど値段がはらないので浅い後悔である。そしてレンズ沼である