超絶クソな写真をぎりぎり人前に出せるレベルにするベター・プラクティス -暗すぎる編-

使うものはLightroomとPhotoscapeです。Lightroom4を使用してますが、5でもやることはたいして変わらないと思います。ただ5のほうが便利。

まずクソ画像を用意します

セッティングもあっていないし、構図もクソだし、斜めっているし、どこに出しても恥ずかしくないクソ写真です。ちなみにRawファイルです。このレベルになるとさすがにjpegは救えません。またいくらLightroomでも白飛び画像で落ちた情報は拾えないので、やるなら暗めに撮ったほうがよいでしょう。

編集方針を決めます

今回は

  • とりあえずなにが映っているか見える
  • ヨーロピアン調(寒々しく乾いた感じ)にする

ことをめざします。

とりあえずレンズ歪みを補正します


プロファイル補正にチェックを入れましたが、この場合あまり変化はありませんでした。

明るさを調整します

とりあえずくらいので明るくします。ヒストグラムの右端矢印が赤くならない程度で。

コントラストなどを調整します。


コントラスト・明瞭度をあげ、自然な彩度も強めにして色が消えないようにします。白レベルもあげますが、Altを押しながらスライドを右にずらして行くとすぐに白飛びしているエリアが出てきてしまったので、あまり調整できませんでした。黒も同様に黒つぶれが出たのであまり動かしていません。

青みを強くする

ヨーロッパっぽい寒々とした雰囲気を出すために色温度をやや青側にずらしました。

ノイズを調整する


元画像がかなり暗かったため、ノイズが非常に強く出ています。

窓でいろいろ動かしながら輝度・コントラスト・カラーのノイズ調整を行います。あまりやり過ぎると質感が消えるので気をつけましょう

水平補正


若干傾いているので水平補正をします

トリミング

余計なものを切って三分割交点構図になるように調整します。

どこを交点にするかというのはいろいろ思うところはあると思いますが、今回は道の消失点を交点に置くことにしました。一番手前の女性の背中を交点におく方法もありますが、消失点を交点とする方が視線を誘導する効果があると思われます。まぁ好き好きですが。

ここまででLightroomの仕事は終わりです。次はPhotoscapeを使用します。

ここでPhotoscapeについて

http://photoscape.softonic.jp/
Photoscapeはフリーの画像編集用ソフトウェアです。操作が非常にわかりやすく、また趣味程度での写真画像加工であれば十分な機能を備えています。特にフィルム写真フィルタが充実しています。
Lightroomとの比較はこちら:http://d.hatena.ne.jp/wonodas/20130413/1365874374

コントラストを調整する

Lightroomの画面上ではやや色が鮮やかに出るため、現像してみると思ったよりくすんでいるということがあります。
今回の写真はコントラストを強めにしたいので、まずオートコントラストで自動修正します。

明るさを調整する

やはりまだ暗いので明るくします

スライドを動かすとプレビューされるので、自分の好みの明るさにかえます。ガンマ値が中間の明るさの上げ下げ、明るさ・暗さは全体の明るさの上下、濃さとコントラストの違いはよくわかりません。

フィルムフィルタをかける

Velvia:全体的に色が濃くなりますが青みがかった色調になります

CrossProcess:赤や緑が強調され、暗い部分は青緑っぽくなります

Proviaコントラストが強くなる傾向にあるようです

Portra:シアンがやや強めに出て、コントラストが強くなります。色あせた感じになります


今回はヨーロッパの乾いた雰囲気を出したいのでPortraを選択しました

ノイズがひどすぎる場合はブルーム加工(画像の平滑化)をすることもありますが、今回は使用しませんでした。三種類のフィルタx強弱(三種類)があります

周辺光を落とす

単純に周辺光を落とすというよりは、注目させたい点はそのままにし、その周囲を円形状にぼかします。今回は左下に三分割の交点があるので、その部分を円の中心とします。

というわけで完成


上:未加工、中:Lightroomの加工後、下:photoscape加工後

みなさまもどうぞphotoscapeを使って最後の仕上げをしてみてください。ちなみにlightroom5ではたしか周辺光量補正で中心をいじれた気がするので、photoscapeではフィルム調フィルタをかけるだけで良いかもしれません。