18. 足りないところを照らせばいい。光源いろはのい。

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明かりは大切


こんにちは。前回に引き続き光源のお話をしていきましょう。
光源の話は突き詰めれば突き詰めるほど色々考えることが出てきますが、まずはあんまり難しく考えずにどんな時に考えればいいのかな? という勘所をお話したいと思います。といってもとっても簡単な話ですのでご心配なく。


今回は簡単のために自然光に補助光を足す場合を例にしていきたいと思います。まずは失敗例から。

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自然光のみ、逆光下で撮影した場合です。人形の顔が暗くなってしまっていますね。この場合、被写体が人形なので別に光源に顔を向けてやってもいいのですが、よんどころない事情で逆光下のままとらないといけない場合もありますし、今回はこの状態からどうやって改善していこうかな、ということを考えていきましょう。

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まず考えられるのが暗いのは露出が適切でない?ということで明るさを変えた場合です。この例の場合は後処理で明るさを変えていますが、露出の設定を変えて明るく撮っても同じです。
しかし、人形の顔は明るくなりましたが、その代わりその他の部分が白く飛んでしまっていますね。ではどうすればよいでしょうか?

こういう時が光源について考える時です。
今回の場合だと、背後から入ってくる自然光は十分に明るく、また変更しようがないので、お手軽に補助光で顔を照らせば全体的に映すことができますね。


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というわけで補助ライトを使って人形の前面を照らしてみました。いかがでしょうか? 白く飛びすぎることもなくちゃんと顔が見えますね(後ろに変な明かりの筋が見えていますが、きちんと設定すればこういうことは起こりません)。人間の場合はもう少し顔の形状が複雑なのでライティング方法も複雑になりますが、基本的には「足りないところを照らす」だけです。


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ただし適切な設定が大事!

もちろん上手な光源の使い方というのは難しくて、ただ照らせばよいというものではありません。上の例のように光源に近すぎると今度は顔が真っ白になってしまいますし、影が他のものにかかってしまってよくないなんてこともあったりします。ただ、このコラムではできるだけ簡単にだれでもできる方法に絞って書いていく予定ですので、どうぞご心配なく!



というわけで光源いろはのい、でした。いかがでしたでしょうか。理屈を学ぶのはもちろんのこと、撮影術は自分で試行錯誤したほうがいざというときに役に立ちます。まずは簡単な物体や自分の好きなものを被写体にいろいろとライティングを試してみてくださいね。
では次回もお楽しみに!