21. あのCMみたいな写真はどうやって…? 一箇所にだけ色が残った画像の編集方法

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こんにちは。すっかり秋も深まって色鮮やかな季節ですね。(注:この記事は2015年に書かれたものです)
さて、今回はそんな色鮮やかな季節にも関わらず、色を消してしまおうという試みです。

せっかくある色をなんで…と思われるかもしれませんが、よくいわれるように写真は「引き算」。色が多すぎてごちゃごちゃしてしまったとか、この色だけを目立たせたい!という場合に、いっそのこと残したい物以外白黒にしてしまうのは全然不自然なことではありません。
お手持ちのカメラにはもしかすると選択した色以外のものを白黒にしてくれる機能があるかもしれませんので、見つけた方はそれを使ってみてくださいね。もしなかったとしても、大丈夫! あとからいくらでも編集できます。

というわけでまずこの画像を使って練習してみましょう。
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ここでは簡単のために花の赤い色を残してあとは白黒にします。

私が使っているのはLightroomなのでLightroomの機能で説明しますが、Raw現像のできるソフトであればカラーの彩度・輝度を個別にコントロールする機能があると思うので探してみてください。Lightroomの場合は右ペインの「HSL/カラー/B&W」メニューでHSLを選択し、彩度のタブから編集ができます。ここでは花の赤い色を残したいので、赤以外の色の彩度を最低(Lightroomの場合は-100)にします。

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赤以外の彩度を0にした場合
ほとんどの色が消えてしまいましたね!写真にもよりますが、これだけで完成の場合もあります。

ただ今回の場合、背景のカーテンの色がワイン色だったので、すこし色が残ってしまっています。
運悪くこうして残ってしまった場合(カメラの機能で特定の色だけ残した場合もこうなる場合があります)は、残す部分以外を選択して白黒にしてしまいましょう。

もしLightroom CCを使っている場合はごく簡単にマスクがかけられます。Lightroom以外の場合は機能がないか、もしくは一生懸命マスク領域を塗り分けていくしかないと思いますが、頑張りましょう。
ここではLightroom CCの場合についてご紹介します。

まず、ヒストグラムのすぐ下のメニューの中から円形フィルタ(右から二番目)を選択し、色を残したい部分を囲みます。
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このままだとまだ後ろのカーテンの色が消えないので、マスクのメニューの中の[ブラシ]を選択します。色温度、色かぶり補正などなどありますが、[効果]ペインの項目は飛ばして次のペイン、[ブラシ]の自動マスクにチェックを入れてください。
この状態から花の外側をなんとなくなぞると、綺麗に領域が分離されます。
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ここまで行ったらあと少しです。[効果]ペインに戻って彩度の項目を左いっぱいまで動かしましょう。

というわけで出来上がりです。
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Lightroom CCをお持ちの方ははじめからマスクをかけてしまったほうが楽だと思います。が、うっかり一部マスクをかけ忘れた場合も、残したい色以外の彩度を0にするという方法も知っておけば簡単に修正ができます。また、彩度を落とす以外にも特定の色だけを鮮やかにしたい場合なども同じ方法で簡単にコントロールすることができます。もちろん彩度だけでなく輝度もコントロールできるので、いろんなことに応用が効きますね!


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というわけで、一箇所にだけ色を残す方法のご紹介でした。モノクロームの中に一色だけ残っている絵というのは非常にインパクトがあります。もし最近写真がマンネリだなーなんて思っている方は、是非試してみてくださいね。
では、次回もお楽しみに!