27. なんだか物足りない……そんな時は手を使おう。

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こんにちは。さていきなりですがテーブルフォトは好きですか?
綺麗な食器や美味しい料理、撮っていて飽きないですよね。でも見返した時にふとさびしさを覚えてしまう……そんな経験はないでしょうか。
テーブルフォトはどうしても背景が殺風景になりがちです。ごちゃごちゃと机の上にあると食事がしにくいのでしかたがないですが、写真を撮るとなると寂しいもの。また誰かと一緒にした食事も、料理だけしか映っていないとどうにもその場の雰囲気を再現しにくくなります。それに食器や料理というのは盛り付けの妙はありこそすれ、基本的にそれほど変化に富んだものではないので、どうしてもマンネリに陥りがち。

そんなテーブルフォトにちょっとだけ変化をつけるテクニックがあります。


手をいれてみる。これだけです。


とっても簡単ですね! 誰かに協力してもらってもいいですし、一人でもできます。
早速例を見ていきましょう。


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木のスプーンとスープカップ
テーブルクロスを引いた上にスープカップが置いてある、というだけの写真です。白い背景に白いカップなので綺麗に物撮りをするのは結構難しいですが、ひとまず簡単に撮ってみました。

ここに手をくわえてみましょう。


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スプーンでスープをかき混ぜてみる
写真にちょっと動きが出ましたね。急に雰囲気が出てきました。

カップなどの静物にくらべ、手は複雑な形をしており、細かなしわや凹凸が存在します。このため手が入ると写真に含まれる情報が多くなるわけです。さらに手が入ることで視線が手の先などに集中しやすくなり、被写体が引き立つ効果もあります。
さらにいうと、手を動かしている時というのはなにか目的があることがほとんどですから、写真を見る人に具体的なイメージを与えやすくなるんですね。この具体的なイメージをストーリー性などと言ったりもします。


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また腕を使って「 雰囲気のある写真とそうでない写真、どこが違うの? 視線の誘導について考えよう。」で説明したように、写真を見る人の視線を誘導することができます。この人はなんでコップを突き出しているのかな? というイメージが膨らみますね。


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両手を使いたい時はセルフタイマーで。もちろん人に撮影してもらってもよい。

顔まで映ると嫌がられることもありますが、手だけならモデルは頼みやすいですね。また、セルフタイマーを使えば一人で両手を使うことも可能です。


というわけで、物足りないテーブルフォトには手を入れてみようというお話でした。いかがでしたでしょうか? ちょっとした工夫で写真はぐっとよくなるものです。手を映し込むのは本当に簡単な方法ですので、ぜひ試してみてくださいね。
では、次回もお楽しみに!