ZenzaBronica レビュー

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吉野善三郎さんが作ったというZenzaBronica S2、ピチピチの53歳はいまも現役です。

ハッセルブラッドに似すぎていたせいでクレームがつき、初代ゼンザブロニカはすぐに販売が中止されたそうな。その後Sが発表され、いくつかモデルチェンジをした後に発売されたS2は前期型、後期型と微妙にモデルチェンジをしたけど、電子シャッター採用前の決定版でありロングセラーとして十年近く販売……ロングセラーだったので時々中古屋でも見かけるんだけど6x6オンリーのせいか、はたまたふるさのせいか、あるいは知名度のせいかいまいち使用者をみかけない。でもいいカメラなんです。ほんと。

デカイ、重い、うるさい。でも楽しい

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この間も同じことを書いたような気がするが、現代的なレンズはメじゃない。本当に重い。レンズもそれなりの重さがあるが、ボディだけで2kg近くあり、骨折をしていると構えることは不可能だ。シャッターを切ったときのミラーアクションも大きく、かなりうるさい。そんなカメラだが、これがどうして楽しいのよ。理由はファインダーを覗いたときの立体感のせいだろうか。中判は被写界深度が35mmカメラよりも浅く、ピント面が薄い。加えて35mmよりもフィルムサイズが大きいので解像度がアップする。でもそれだけじゃない気がするんだよなぁ……

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石の表情も描き分ける。

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薄すぎるピント面。でも意外に外さない。フィルムにもよるのだが、Zenzanon100mmは条件次第で非常に色乗りがよく、それもまたいい。露出計はついていないので別途用意をしなければならないかと思いきや、開放で1/125, 1/250, 1/500のどれかを選べばだいたい写ってしまうという適当さも魅力だ。

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レンズによってすごく乾いた描写になったり、湿った描写になったり。フィルムとの組み合わせ次第でもがらりとかわる。その日の温度、湿度を職人のように見極めて撮影する楽しさも魅力の一つかもしれない。

作例

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基本的にはzenzanon 100mm f2.8を使用している(35mm換算で55mmくらい)ものを作例としたが、このレンズはこのレンズでそのうちレビューをするかもしれない。


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