2010-02-03から1日間の記事一覧

今朝方いやな夢を見た。そこかしこで人が死に腐っているのを横目にただ歩いていくだけの夢だった。湧き上がる怨嗟や憎しみ、悲しみ、慟哭、あるいは怒声、狂気というものが襲いかかってくる中を歩いていくというよりは走り抜けていく夢。その際限なさに夢か…

その昔かすかな憧憬と思慕を抱いた人に似ている。そのしゃべり方も表情も、親切なくせにその気がないような言い方をするのも、人見知りをするところも、一方で何も気にかけないような顔をするところも、こだわりの強さも。表情が、視線の動きが、思い出され…

あの時、不思議なほどぴったりと心の中にはまりこんだと思ったのはやはり事実で、事実であるが故にそこががらんどうになってもなかなかそれを認めることができない。振り返れば、目がさめれば、明日になれば、夜が来れば――それは期待でしかなく、必ずや裏切…

地下鉄には湿った土のにおいが満ちている。目を閉じれば静かに降る雨を思うことができる。そして目を開いて気付く。窓ガラス越しに落ちてくるそれが雪だと。