いてもたってもいられなくなる。
この作業はただ穴を掘り返してそれをまた元に戻しているだけの意味のないものなんじゃないか、と思うと逃げ出したくなる。役に立たないのになにかしているふりをして時が過ぎるのを待っている、そう思い込んでしまっているから生きていくのがつらい。なにかやりたいことはあるかと聞かれても答えられない。わからない。僕がやりたいことよりも先に役に立つことをしたい。僕がここにいる意味を持ちたい。僕にしかできないことがほしい。でもそんなものがあるなんて思うのは幻想だし、自分しかできないなんて思ってしまうのは不幸の始まりだ。分かっているのに時々怖くなる。やめてくれと叫び出したくなる。別に役に立ってないわけではないんだろうし、それなりに仕事はあるにせよ、時々不意にやってくるそれに足を取られてはまりこんでしまう。
冗談めかして、やることがあんまりないとふらっと一カ月くらい休んじゃうかも、と笑うけれど、あながちそれも冗談ではないことは自分でもわかっている。ここにいていいと言ってほしい。存在する意義を与えてほしい。わかっているけど、わかっていても度し難い苦しみが心をとらえるから、だから。