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なんかジェンダー問題になるとわけのわかんない言説が湧いてくるのでかいてみた。なおガチ勢はこういうこと丁寧に語ってくれるフェーズにすでにおらず、自分たちの見地から物事を語り始めるので、用語とかよく知らない最近考え始めた始めた人だと意思疎通すら出来てないんじゃないか?みたいなことが往々にしてあるので困る。まぁ無料の記事でそんな丁寧にはやらんよなぁと思うのでガチ勢責める気はないんですが、ほんなら誰かがなんかかかないけんやろっていう。なんか切断処理して自分関係ありませんしようとする人も現れてきたしなー
俺はちゃんとまじめに勉強したわけではないし、生きていくために必要だったのでジェンダー関連の知識を仕入れただけでフェミニストではない(適当にいいとこ取りしながらすいすいと隙間を泳いでいるだけです)ので、間違ってたら誰か直しといてください。

1. ジェンダーフリーとは男女平等のことである?

違います。ジェンダーフリーとは、ジェンダーからの解放、つまり社会的または文化的な性役割から解放され、自由に自分のやりたいことを実現し、いいたいことをいえるようになるということです。ジェンダーは男女共にあるものなので、たとえ強者側であってもそれを捨てたければ捨てられるものだと思いますし、もしくは捨てたくない、現状の性別分業役割で満足しているというのならそれはそれでOKです(ただし他人にこうあるべきと押し付けるのはやめましょう)。決して男女が同じようになることを目指している思想ではなく、男女ともに自分に正直になれる社会をめざしましょうという志向なわけですね。もちろんいろんなフェミニズムがあるので中には男女平等を目指す人もいるかもしれませんが(私はその考え方は好きではないですが)。
自分のやりたいことをやるとか言いたいことを言うというのはまぁ自由の範疇のことではありますけれども、この自由は他人の自由と衝突することがあるので当然軋轢が生まれます。自由というのはそういうことです。近頃は衝突した他人の自由にレッテル貼りをしたり切断処理をしたりして糾弾するケースも散見されますが、本来はそこら辺はよくよく議論しあって、互いに納得する道を探るのが筋です。というかそれが自由という権利を行使するにあたっての義務だと僕は思います。何を言ってもいいけど、誰かに何かを言われるのは嫌だ、絶対に許せない、というのは、自分がされてきた抑圧を相手に対してするのと同じことです。嫌だというのはもちろん結構なことなんですけれども、その時に感情的に言い返すのはよくありません。ただまぁこの押し付けって自由になろうと試行錯誤している時には必ず通る道だと思うので、僕はあんまり責める気はないんですけど、自分に関係ある場合は同じことを志向していようがなかろうが自由の押し付けをする人に対してどうなのかなーということはあると思います。

2. フェミニスト非モテ男をバカにしている?

中には当人のジェンダーバランスからばかにする方もいると思いますが、全員がそういうわけではありません。
本人はフェミニストを自称している場合で、男性に男性的な性別分業役割を期待する人の場合はミサンドリー(男性嫌悪)の場合もあります。ダブルスタンダードがあまりにもひどい場合はフェミニズムではなくミサンドリーではないか?と思ったほうがよいと思います。まぁでも世の中は広いので、もしかすると何かしらの理屈があった上で非モテを批判する人もいるかもしれませんが、僕は見たことないなぁ…当人のジェンダーバランスでホモソーシャルな男が好きとか、マッチョが好きとか、消極的な人は嫌いとかはあるかもしれませんが、それはあくまでも個人の好き嫌いの問題なので、当人に文句を言いましょう(まぁ聞いてもらえないとおもいますけど)。好き嫌いはどーしょもない。ただその好き嫌いを世界の真理みたいに語ってたらお前なぁって言っていいと思います。なぜか個人の好き嫌いを正しいとか間違ってるという人が多くて困るんだが、そういう時こそ「主語がでかい」というべきなんだよなぁ

3. フェミニストは男嫌いである?

違います。男嫌いはミサンドリーといいます。ミサンドリーの対義語はミソジニー女性嫌悪)です。ミサンドリーフェミニストはいるかもしれませんがミサンドリーならかならずフェミニストというわけではありませんし、逆にフェミニストなら必ずミサンドリーというわけでもありません。
相手の人格を攻撃するために罵倒を吐くひとはフェミニストではなくミサンドリストです(まじめにフェミニズムやりつつそういう人もいるのが厄介だが)。罵倒は議論には完全に無関係なので、罵倒されたら言い返していいと思いますしそれはお前の好き嫌いが今どこに関係あるのかと問い詰めたっていいと思います。まじで。
あとミサンドリストはフェミニズムを学ぶ過程でなってしまう場合もあり、そこからまぁお互い色々大変なんだよそれでも自由になりたいよねという方向に行くまで五年十年、延々とミサンドリーを爆発させるひともいるので、ミサンドリストはフェミニストではありません!とはいえないんだよなぁ。そういうのは切断処理といって多様性を否定する一つの方法論(ツイフェミとかネトフェミとかそういうのも)なので、ま、一番簡単なのは「お前の言ってることはおかしいし感情論だしおれは感情的にお前が嫌い」と正直に言うことだと思います(いいのかそれで


4. フェミニストになるとモテる?

フェミニズムとモテはまったく関係がありません。なぜか男性にフェミニストになるとモテると思っている人がいますが、フェミニストは「女性にやさしい」ことをさすわけではありません(辞書的な意味ではそういうのもありますが、現代の大抵の文脈ではフェミニズムを理解している・志向していることをさすことが多いと思います)。
性別分業役割から解放されたいという願いに対して理解のある男性に好意をよせる女性も中にはいると思いますが、すべての女性がそういうわけではありません。そもそもフェミニズムが志向しているのは解放されることであり、それが本来の理想的な状態であると考えるのなら、理解を示す男性に対して「優しくして『くれた』」とは思わないわけですね。単に「あたりまえのことをあたりまえとして知っている・やっている」と思うだけです。
またジェンダーから解放された人は好き嫌いをはっきり言える(社会的・文化的な抑圧を受けていないので)ようになるので、当人が好きなら好きになりますが、そうではないのならはっきりそうではないというようになるだけです。ジェンダーから解放されても社会的な礼儀の問題はあるだろうと当人が思っている場合は丁寧に礼をいうことはあるかもしれませんし、謝意を示すこともあるかもしれませんが、それがすなわち好意というわけではありません。「力になって『あげた』のだから、好意を示してくれるはずだ」と考えるのは、まだ社会的・文化的なジェンダーにとらわれているからです。

また「モテる」という用語はおおよそ「人気があってチヤホヤされること」という意味しかなく、「特定の相手から好意を向けられること」はモテるとはいう例はきいたことがありません。

5. フェミニストフェミニズムを理解している男性にしか興味がないまたは男性に性愛を抱かない?

違います。
個人にはそれぞれ嗜好があり、その嗜好がどれくらいジェンダーロールと一致するかという指標をジェンダーバランスといいます(正確には間違っとるかもしれん)。調べたら最近は違う意味でジェンダーバランスが使用されているようだがこういうのやめて欲しいですね。
まぁとにかく、フェミニズムをいくらかじっても頼れる男が好きなら好きでいいし、壁ドンや筋肉のときめいたっていいし、きらきら女子がやりたかったらやればいいし、掃除とか料理とか大好き専業主婦になりたいっ!だってOkだし、逆にスカートは絶対穿きません! 気遣いとか知るか!とかそういうのもなんでもあり。当人が解放されて自分でこれがやりたいと選びとっていった結果がそうなったらもうそれは個人の嗜好なので誰がどうこう言えるものではないのです。先程も書いたとおり、フェミニズムを理解している男性に対して必ずしも好意を向けるとは限らないのもその一つだし、究極的に言ってしまえばミサンドリーだってジェンダーバランスなのかもしれません(人を通り魔的に傷つけたり、絶対傷つくとわかっているのに罵倒を吐くのは人として良くないが)。
逆に言うと男だってかわいくて従順な子が好きでもまーしょーがないんじゃないですかね。だって好きなんだからねぇしょうがないよねぇ。でも自分が好きだからって女はみんなそうあるべき!っていうのはおかしいです。あと自分がそういうの好き=みんなも好きなはず=女はみんなそう=女には意思というものがない=バカ、みたいな変な方程式持ってる方も時々いますが、自分の「好き」という気持ちがどっかでトンネル効果を起こしていないか考えてから発言をしていただきたいものだと思います。変なこと言ってる場合は突っ込むと思います。

6. 弱者男性問題は男性が解決すべき?

僕は基本弱者男性自身が解決の道をさぐったほうがよいと思っています。というか女性のジェンダー問題で男性が口出してきた場合に的を得ていることが滅多になく、変な方向に歪んでいって、その歪んだ方向からバックラッシュがくることがあって非常に迷惑(これはその分野をよく知らない女性が口を出してきた場合もあてはまります)なことがあるので、当人の問題は当人が解決すべく動いていくというのが基本的にはよいのではないかと思います。ただそれで世界が変えられんなら弱者じゃねーよっていう問題はあるので、なんですかね。要望を出していくくらいは自分たちでやったほうがいいんでないのと僕は思いますね。
あと寝て待ってたら勝手に誰かが世界を変えてくれることはないので、結局自分が痛い思いをしたり辛かったり苦しんだりないたりするのは避けられませんよ。俺だって未だにムカつくことはいっぱいあるけど、黙ってねじ伏せたり、時々声を荒げたり、無視したり、諦めたりすることはあるもの。それも全部めんどくさいところはやってくださーい、おいしい結果だけ下さーいみたいな人たまにいるんだけど、それはふざけんなと思う。