11. コピー用紙一枚でできる、お手軽ライティング調整

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こんにちは。雨が続いて憂鬱な気分になる季節ですが、皆さんいかがお過ごしですか?(注:この記事は2015年に書かれたものです)
雨の日の散歩も楽しいは楽しいのですが、カメラを濡らしたくなかったり、傘を持って撮影するのは難しかったりして、ついつい家の中で過ごしてしまいますよね。というわけで、今回は家の中の撮影のコツについてすこしお話したいと思います。


家の中の撮影で難しいのはライティング。
まずは失敗例を見てみましょう。
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天井の照明がある場所にもよりますが、ちょっとおしゃれに撮影してみようと真上を狙ったら、自分の影が入ってしまってどうしようもない。そんな経験、みなさんおありだと思います。
またこの写真の場合、ライトが飲み物に映ってしまっています。こういうことがあると色が白く飛んでしまったり、だからといってシャッタースピードをあげると露出が足りず色が綺麗に出なかったり、どうがんばってもちょうどいい露出のセッティングがない、なんてことが起こります。


そういう時は、ライトをコピー用紙で遮ってみましょう。

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コピー用紙を貼り付けるだけ

今回はペンダントライト照明に紙を貼り付けていますが、照明として使っているスポットライトや点光源、天井のライトでもなんでも同じです(シーリングライトの場合はあんまり効果が無いかもしれませんが…)
このように光を遮ることをデフューズといいます。こうすることで直接光が被写体に当たらなくなる、というだけでなく、反射などで光が広範囲に散らばり写真を撮るのに適した光具合になります。デフューズした結果がこちらです。

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デフューズ前に比べてマグカップの作る影がぼんやりとしていますね。また、水面にライトがうつっていません。撮影者の影はまだちょっと残っていますが、さきほどに比べればそれほど気にならないと思います。全体的に光が行き渡っているので露出も決めやすくなりました。


もう一つ例を見てみましょう。こちらはデフューズしなかった場合です。

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ほんのちょっとしたことなんですが、12の文字が他の文字に比べてすこし見にくくなっていることがお分かりでしょうか? 写真に映っている他のものを見ればお分かりのとおり、この写真では斜め右上から光があたっているので斜め左下方向に影ができます。12の文字は板の一番上にあるので、ちょうど背後の板のところには影ができておらず、文字が見にくくなっているんですね。
影が濃すぎるのが問題なので、デフューズしてみましょう。
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完全には解消しませんでしたが、デフューズ前に比べると少し見やすくなっています。影がぼんやりと広がるようになったおかげです。個人的な写真なら最初のほうでも特に問題ないんですが、商品写真を撮りたい場合などはすこしこういうことに気を配ると見違えて写真が綺麗になります。


というわけでコピー用紙一枚でできるライティング調整方法でした。いかがでしたでしょうか?とても簡単・安価でできるので、影や映り込みをどうにかしたい、という時は試してみてくださいね。
では、次回もお楽しみに!