弱っている
ぐずぐずとうずくまっている
力が入らない
それでも、こんなんでもだいぶ元気になった
元気になったとわかっているでも
わかっているから余計にそうでなかった頃が思い出される
あの漫然とした世界も色のない空間も
すべてが散らかり筋の通ったことが何もない時間も
ぼんやりとすぎていく空白の時間も
すべて
忘れたわけではない
たまに指先によみがえるたびに怖くなる


掬いあげて今すぐ
なぜあなたは笑うの?笑いをこらえているの?薄く薄くその唇の端に