2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

頭がほけーっとなってる

Amazonの書評にはたまに本気の人がいるから困る

そのクソ現実に、いまだに奇跡のようにあたたかさが宿っている。現実を知らない人たちが灯す明かりを頼りに、なんとかぼくらは生きている。だから主人公はもっと救われなくてよかったし、ぼくらはもっともっと困惑してよかった。迷い続けるよりは、偽りの光…

昔の文章を推敲

母親は私を捨ててやるとよく言った。母親は私を不幸にできることを信じて疑わなかった。子供のころは確かにそうだった。しかし、いつまでも私は子供ではないのだ。私はいずれ母親を捨てるだろう。徐々に不自然でないくらいゆっくりと捨てるだろう。性急にな…

今朝方いやな夢を見た。そこかしこで人が死に腐っているのを横目にただ歩いていくだけの夢だった。湧き上がる怨嗟や憎しみ、悲しみ、慟哭、あるいは怒声、狂気というものが襲いかかってくる中を歩いていくというよりは走り抜けていく夢。その際限なさに夢か…

その昔かすかな憧憬と思慕を抱いた人に似ている。そのしゃべり方も表情も、親切なくせにその気がないような言い方をするのも、人見知りをするところも、一方で何も気にかけないような顔をするところも、こだわりの強さも。表情が、視線の動きが、思い出され…

あの時、不思議なほどぴったりと心の中にはまりこんだと思ったのはやはり事実で、事実であるが故にそこががらんどうになってもなかなかそれを認めることができない。振り返れば、目がさめれば、明日になれば、夜が来れば――それは期待でしかなく、必ずや裏切…

地下鉄には湿った土のにおいが満ちている。目を閉じれば静かに降る雨を思うことができる。そして目を開いて気付く。窓ガラス越しに落ちてくるそれが雪だと。

風に手がかじかむ。 長いこと陳列棚の前で考え込んでいた。判断力が鈍っている。 でも日常は少しずつ近くにやってきて、先週に比べればストレスが少ない。こうしてまた少しずつ楽になっていくのだ。

言葉の断片を拾い集めて並べてみる 並べてみるだけ まだ断片化されたそれは数珠つながりにはならないから

無邪気にはしゃぎながら帰る夜道。サーチライトは雪にかすんで暗闇を通り抜けられない。鼻を掠めた一片の雪に声を上げながら。