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彼女は言う。おかしいよ、わかんないよ、と。毛布を抱え、時々長い前髪をうざったそうに払いのけながら、金色のまつげをしばたたかせる。そしていう。だって日本人でも外国人でもそんなに違わないでしょ。僕は深くうなずきながらそうだよと答える。そうだよ、日本人でも外国人でもどれだけ習慣が違っても、根源にある喜びや悲しみや、怒りやためらいや、そして欲はだいたい同じだよ。だいたい同じだから、自分の感覚に正直になったほうがずっといい。だけどときどき、かなしいことに、そういうものをまるで悪だと思っている人がいる。そういう人たちは自分をシャイだと偽る。怖がりだと偽る。そしてあなたを傷つけるんだ。