さて、僕の写真はほとんどの場合絞りが開放で撮影されている。フィルムの場合はISOを替えられないので絞る場合もあるし、物撮りは影飛ばしをするために長時間シャッターを開けていることが多いのでできるだけ絞って撮るが、多くの場合は開放だ。開放にすると大抵の場合シャープさが失われるし、レンズの特性はf4~8くらいまでが最高性能になるようにチューニングされていることが多いし、薄いピントではからだの微小な動きでピントが外れることもよくある。それでも諸君、私は開放が好きだ。なぜなのか?
1. 周辺の光量落ちが好きだから
開放にすると周辺の光量落ちが顕著になる。わざわざそういうエフェクトをかけるソフトもあるくらいで、周辺光量落ちはわりと普遍的に好まれているようだし、メインの被写体を目立たせるときは光量落ちはすごく便利だ。俺がシグマレンズばっかり買っているのはシグマは本当によく周辺光量が落ちるからである。
2. 普段の視界がだいたい焦点距離70mmの中望遠レンズ相当かつ一点にピントを合わせて見つめる癖があるから
50mmではややひろい。55mmはぱっと全体の状況を認識するときの視野角に近いが、見たいものを見るにはもうすこし寄らなければならない。75mmだとやや狭いので一歩さがらなければならない。見たいものに焦点をあてたときのぐぐぐっと近寄る感じ、実際の距離よりやや近くに見える感じ、そしてそれ以外のものがぼやけている感じを出すには70mmの開放が一番しっくりと来る。中判が好きなのも自分の普段見ているものに近い絵がでてくるから。これは個人差もあって50mmでも狭いという人もいるし、200mm使ったって遠いっていうひともいる。自分がいちばんしっくりと来る視界になるように機材を自分に合わせるべき。
3. ISOをできるだけ低くしたいから
特にデジタルはISO感度を低く設定したほうが画質が良くなる(どこまでほんとなのかISO400以下はそれほど差がないのではとも思うが)らしいし、個人的にはD750でもISO1000以上はノイズが気になるので使いたくない。買ってから長く使えば使うほどノイズは増える一方なのでますますISOを上げたくない。X-M1は3200まであげることもあるがそれが限度だ。ISOを下げれば絞りをあけるかシャッタースピードを遅くするしかない。
4. 隠したいものが多いから
ボケは写真の引き算演算子。まぁ家の中は片付けとけって話なのです。