23. 玉ボケを撮ろう!

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こんにちは。早速ですが皆さん、玉ボケって知っていますか?
とっても簡単に言うと、背景で光源が丸い形のボケになって映っていることをいいます。上の写真なんかが典型的な玉ボケの例です。最近は映画などでもよく使われるようになりましたが、こういう写真って雰囲気がありますよね。
実は玉ボケが写り込んだ写真を撮るのは距離とボケの関係がわかっていればすごく簡単なんです。ぜひ今回マスターしてみてくださいね。


距離とボケの関係については「うわっ…私の写真、ボケすぎ…? しっかり理解しておきたい被写界深度と距離の関係」をご覧ください。この話の要点は二つ。

  • 絞りを適度にあけるとボケる
  • ピント面から離れるほどボケる

玉ボケを作る際もこの二点が重要です。ちょっと図解してみました。

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一番下の黒い物体がカメラ、直ぐ側に被写体があり、ピントがあっています。被写体から遠く離れて点光源が複数ある状態です。
この時、光源とピント面の距離が遠ければ遠いほど玉ボケができます。簡単ですね!

ただし望遠になればなるほど圧縮効果が起きるので玉ボケは小さくなりますし、広角レンズの場合はピント面がよほど近くにないと背景がボケないので玉ボケはできにくくなりますので標準域のレンズを使用したほうがいいでしょう。絞りはお手持ちのレンズを開放から数段絞ると一番きれいな丸になります。レンズの性質によりますが、絞り羽数が多いほどきれいになると言われています。まぁでもとりあえず開放で撮ってみるのが一番簡単だと思います。


さて、ここで「光源ってなに?」とお思いの方もいらっしゃるかと思います。光源というのは写真にとっての光源、光を発しているのはもちろんのこと、輝度が高いものも光源です。

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水滴の付いた蜘蛛の巣

この例では蜘蛛の巣についた水滴が光を反射して光っていた場合です。綺麗な丸が重なりあうようにできていて綺麗ですね。ピントは右下手前の瓦のあたりにありますが、ピントのあっている場所から遠ざかるほど玉ボケが大きくなっていることがおわかりかと思います。
背景は木漏れ日ですが、こちらも大きな玉ボケとなっています。木漏れ日は光を発しているわけではないですが、典型的な玉ボケの例です。

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この例の場合は手前の窓枠にピントを合わせ、背景の木漏れ日を細かな玉ボケにしています。すこし絞っているので、ボケが丸ではなく七角形になっています。すこし絞った場合に玉ボケの形がかわるのもまた面白さの一つですね。


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こちらはなにが点光源になったのかよくわからない例です。あるとして草に太陽光が反射していたとか、白い花が咲いていたなどが考えられますが、思いもよらない所で玉ボケが発生する場合もあります。

というわけで、玉ボケの撮り方でした。いかがでしたでしょうか。条件さえあえば玉ボケ写真を撮るのはとても簡単です。難しいのは光源になるものを探すこと……ですが、輝度の高いものと覚えておけばきっとそこかしこに見つけることができると思います。冬はイルミネーション、夏は木漏れ日が鉄板ですが、もしかしたらあれも玉ボケになるかも? と思ったらちょっとレンズを開放にして撮ってみてくださいね。
では、次回もお楽しみに!